エンジニアはSIerからWeb系へ転職すると、開発の際には視点を変える必要が生じます。それまではBtoBのサービスを提供していて、クライアントにヒアリングをしたうえで、要望や希望にテイラーメードで応じるのが基本だったでしょう。個々のクライアントによってシステムに対する要求が異なるため、それぞれに合わせて仕様書や設計書を作成し、プログラマーに指示を出して適切なシステムを作り上げるのがSIerの仕事です。

しかし、Web系では状況が異なり、通常はBtoCのサービスを提供します。Web系の中にもBtoBで事業を行っている企業はありますが、多くの企業はBtoCのため、サービスを行ううえでの視点が異なるのです。ニーズの捉え方が、個ではなく全体を見るというのが特徴で、クライアントのニーズを開発するのではありません。全体として求められているものを開発することにより、売上を伸ばしていくことが重要なのです。

この視点を持って開発を行えないと、Web系ではなかなか実績を作り上げることができません。BtoBに慣れすぎてしまっていると、BtoCの視点を持ちにくくなります。Web系へ転職するときには、クライアントが異なることを意識し、全体のニーズを捉える視点を身につけるようにしましょう。エンジニアがその視点を持つことで、市場で注目されるサービスを提供できるようになり、企業としても成長を遂げられる可能性が高まります。